日経新聞の大卒主婦について、私の場合

赤ちゃん
 
こんにちは、FPの工藤清美です。
本日3月19日の日経新聞朝刊を読んで
私の経験と思うところを書いてみたいと思います。
長くなりそうですが、お付き合いください^^
 
 
◆結婚・転勤・出産
 
私は大学を卒業し、卒業後数年で結婚。
その後、妊娠と主人の転勤とが重なり、
仕事を辞めました。
その後しばらくは専業主婦。
でも、その時はその生活に不満はありませんでした。
 
はじめての子育てはとにかく大変。
わからないことだらけです。
それでも、生まれたばかりの赤ちゃんの子育ては
毎日が発見で、
「うぁ~、赤ちゃんって、こんなことするんだぁ!」
と感動の毎日でもありました。
その頃は子どもの世話をすることが私の仕事。
お給料はもらえないけれど、
”人を育てる”という子育てという仕事に対し
「これに勝る仕事はない!」とも思っていました。
 
また、「子どもが小さなうちは自分の手で育てたい」
という思いもあったので、
子どもを預けてまで
外で仕事をしたいとも思っていませんでした。
 
 
◆子育てから仕事へ
 
ただ、時間が経つにつれ
この状況は少しずつ変わっていきました。
 
専業主婦の場合、
1日で話したのは自分の子どもとだけ、
ということも多々あります。
社会からドンドン取り残されていく、
という孤立感が増していくのです。
 
子育てに忙しいときはそれほど感じませんでしたが
子育てにも慣れ、少し子どもが大きくなり、
だんだんと自分の時間がもてるようになった頃に
その孤立感と焦りを強く感じるようになりました。
「仕事がしたい!」
そんな思いが強く出てきたのです。
 
そこで在宅でできる仕事を少しずつ始めました。
以前、ライターをやっていたので、
フリーライターとして
在宅での仕事を増やしていきました。
子どもを家で遊ばせながら、
仕事をするという生活。
社会とつながっているという充実感と
子どもを近くで見ていられるという満足感。
自分のできる範囲で仕事をする
というスタンスをしばらく続けていきました。
 
 
◆現実を知る
 
子どもが小学校に上がると、
また状況が変わっていきます。
子どもはどんどん成長し、
自分で自分のことができるようになり、
物理的に親が四六時中、
子どもをみる必要がなくなっていきます。
 
そうすると、私は
さらに「もっとしっかりと働きたい!」
という気持ちが強くなっていきました。
そこで、フルタイムで会社で働くことを考えました。
30代も半ば近くになっていたので
企業へ就職するには、年齢的にこれが最後かな?
という思いもありました。
そこで、たくさんの会社に履歴書を出しました。
でも、ことごとく落ちました。
面接にさえたどり着かないということも多々ありました。
 
今考えると当たり前かもしれません。
当時は今ほど女性活用が叫ばれていませんでした。
そんななか、
社会から10年近く離れていた主婦を雇いたいと
思ってくれる企業はないことは理解できます。
 
でも、そのときはとてもショックでした。
子育てをしてきた10年近くの価値を
社会は認めてくれないんだ…
と感じたからです。
 
子どもを育てる、ということは、
本当に大変です。
だれも教えてくれる人がいない、
そんな中、試行錯誤をしながら育てていく。
ご近所づきあい、ママ友づきあい、
幼稚園や小学校の役員などの仕事
これらも実は結構大変だったりもします。
 
ご近所の方々やママ友たちは
年齢も様々、育った環境、考え方なども様々です。
だからいろんな人、いろんな考え方の人がいます。
ここが企業と違うところですよね。
 
企業の場合、採用という網をくぐった
一定の人達の集まりです。
なので、ある程度同じような環境で育った人
同じような考え方の人の集団です。
教育制度などもあり、先輩もいる。
わからなければ聞ける人がいます。
そして、たいていの仕事では、
先輩の仕事を見ながら経験を積み
自立していくという感じでしょう。
 
でもママを取り囲む環境は違います。
子育てもご近所などとの付き合い方も
幼稚園や小学校などの役員の仕事も
教えてくれる人がいません。
私も幼稚園の母の会代表をやりましたが、
様々な人がいて、
まとめるのにとても苦労した記憶があります。
 
自分なりに子育てをしてきた期間は、
一生懸命やってきたつもりでした。
でも、企業はそこに価値を感じてはくれません。
当たり前かもしれませんが、ショックでした。
職歴では、「〇企業で〇を経験した。」
このようなことしか評価してくれないのです。
 
 
◆社会に受け入れられる人をめざす
 
それでも、やはり働きたかった。
なので、最終的には派遣という道を選びました。
派遣でまずは社会経験を積もう、
そして、社会に受け入れられる人になろう、
そう思いました。
 
そして、たまたま紹介されたのが
銀行のディーリングルームでの仕事でした。
ライターの仕事はずっと続けており、
そろそろ専門分野を持たなければならないな、
とも思っていたので、
ディーリングルームでのお仕事は正に願ってもいない仕事でした。
 
ディーラーの方々に囲まれての市場部門でのお仕事は
とても刺激的で楽しいものでした。
仕事にもすぐに慣れ、
自らも進んで勉強するようになりました。
CFPを取得し、大学院にも通うようになりました。
でも、派遣は派遣です。
派遣以上の仕事は任されません。
それは、大学院を修了したとしても変わりません。
そこに限界を感じ、
FPとして独立し、今に至っています。
 
 
◆大卒ママの思い
 
今までの経緯をツラツラとつづってきました。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
 
私が言いたかったことは、まずは
ママにも様々な人がいるということです。
子どもは自分の手で育てたい、
できればみんなの手を借りながら育てたい、
仕事と両立したい・・・
ママの中にもいろんな思いがあります。
 
また、この気持ちも
子どもの成長と共に変化していきます。
人の気持ちは変わっていくのです。
 
現在の「産めよ、働けよ」という国の政策には
私は疑問を感じます。
働きたいママもいるだろうし、
働きたくないママだっています。
それぞれの思いが叶えられるような社会を作っていくこと
が大切なのではないでしょうか。
 
そして、働きたいママにおいては
その能力をきちんと評価し、
企業側もそれを活かしていくような社会
になって欲しいと思います。
 
ママの中にはとても優秀な人がたくさんいます。
その能力を活かしたいと思っているママもたくさんいるのです。
でも現実では、一度仕事を辞めてしまうと
なかなか自分が願うような仕事につくことは難しいのが現状でしょう。
 
かといって、子育てをしながら仕事を続けていくには
今のままでは、ママの負担が重すぎます。
日経の記事のなかの
「子どもを犠牲にするか、自分が倒れるまで頑張るか…」
現状はそういう状況なのだと思います。
 
また、働きたいけれども
そんなにバリバリとは働きたくない
という人もたくさんいます。
 
子育てにおいては、
子どもが大きくなるにつれ
物理的なサポートは少なくなっていきます。
でも精神的なサポートは逆に多くなっていきます。
 
小学校、中学校、高校と
それぞれにおいても
親の精神的なサポートは必要だと思います。
 
一緒に夕ご飯を食べ、子どもの話を聴いたり、
部活などの応援に行ったり・・・
部活の中にはかなり親の出番が多いものもあります。
そういう共有した時間を持つということが
子どもの成長過程ではとても大切だと思います。
 
ママの中にはそういう時間を大切にしたい
と思っている人も多くいるはずです。
 
子どもを産み育て、さらに仕事をする、
そのような人を増やしたいのならば
それぞれの思い、希望を叶えられるような
様々な働き方が今後は必要になってくるのではないでしょうか?
 
女性は、子どもを妊娠・出産する過程で
生理的に体が変化していきます。
またその過程で様々な経験をし、
考え方なども変わっていきます。
とても柔軟な生き物なのだと思います。
 
だから、社会ももっと柔軟になって欲しいと思います。

世界では相続税がないのことの方がマジョリティー?

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こんにちは。FPの工藤清美です。
 
先日、母校である
早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授
渡辺裕泰先生の最終講義でした。
渡辺先生は元国税庁長官で
私が大学院生時代に
授業やゼミでとてもお世話になった先生の一人です。
 
最終講義のテーマは「税は文化を創る!」
講義の中でとても興味深いことをおっしゃっていたので
備忘録としてちょっとだけ記しておきたいと思います。
 
〔相続税]
実は相続税を導入していない国は意外と多いようです。
 
◆もともと相続税のない国
中国、インドネシア、マレーシア、タイ、
ベトナム、インド
 
◆相続税を廃止した国
オーストラリア、ニュージーランド、イタリア、マカオ
ポルトガル、スロヴァキア、シリア、スウェーデン
スイス、香港、シンガポール、オーストラリア
 
◆相続税を廃止しようとした国
アメリカ
(2010年にゼロになったが、
オバマ政権により軽減税率が存続)
 
◆実際上、相続税をほとんど支払わない国
イギリス
(亡くなる7年以上前に生前贈与すれば、
相続税・贈与税はほとんど課税されない)
 
◆日本の周辺諸国において、相続税のある国
日本、韓国、台湾
(出所:最終講義参考資料より)
 
・世界では相続税がないことの方がマジョリティー。
・相続税のせいで街が壊れてしまう。
・相続税があると、富裕層が非課税の国に逃げてしまう。
・大金持ちはしっかりと節税対策をしている
・実際に相続税を支払っているのは小金持ち
・海外では相続税は不公平税といういわれている
 
う~ん、考えさせられますね。
日本は相続税を引き上げる傾向にあります。
しかし、一方では
贈与の非課税枠を増やそうとしています。
日本政府は今後、
相続税・贈与税をどうしたいのでしょうか?
将来像がよく見えません。